午前、午後と着々とショーがこなされて行く。それを見ながら、ウッキーの緊張も着々と高まって行く。胸の鼓動が自分でも確認できる頃、メルママさんが、
メルママ「ウッキーさん、そろそろ着替えて来て」
と言いに来た。ああ!いよいよ?車に荷物を取りに行き、更衣室に入った。上着を脱いでスーツに着替えようとしたら、スーツがないっ!靴などが入った紙袋は持ってきたものの、肝心のスーツを車に忘れてきた。あちゃ!完全に上がってるよ、あたし。
着替えると益々ドキドキしてきた。手の先が冷たい。まずい。血の気が引いてきた。緊張するとすぐ貧血みたいになる。ヤバイよ。
メルママさんがヒナちゃんのグルーミングを始めると言うので、一緒について行った。途中Kハンドラーさんも加わって、例の鋤きバサミなんかも登場。ウッキーはただ見ていた。「ほぉぉぉ」とか言いながら。でも…今だから告白します!全然頭に入りませんでした!この頃は、ボヤッキーが何を言ったのかもよく覚えてないくらい。
そんなこんなでいよいよ…いよいよです!今までは誰かしら周りにいた。緊張しつつも傍に誰かいるって心強いものなんだね。メルママさんに「じゃ、頑張ってね」と送り出され、今は一人。孤独…。
リングの入口付近には、これから出る人&犬。その関係者しかいない。お馴染みの方々はお互い顔見知りらしく、談笑なんかもしてるけど、ウッキーは誰も知らない。知ってるのはヒナちゃんだけ。
ウッキー「ヒナちゃん、頼りないだろうけど頑張ろうね!」
ヒナちゃんはつぶらな瞳で見上げてる。ちょっと「この人、誰?」って感じ(苦笑)。よ~し!今の力の全てを出してヒナちゃんをカッコ良く見せよう。
「自家繁、アダルト牝の方~。準備お願いします」
スチュアードさんの声にリングに入る。もう何も見えない聞こえない。前の人が走り出したので、慌ててウッキーも追う。思ったより早いよ!その時っ!
腰ベルトに挿したブラシに、ウッキーの肘が当たった。あっヤバ!っと思った瞬間、ピュ~ッとスローモーション(に見えた)でブラシが飛んで、ヒナちゃんの視線がブラシに釘付け…やっちゃった~!
内心「あれ(=ブラシ)、どーしたらいいの?取るの?いや、できない。今はこのまま走って。ああ~やっちゃったよぉ」などとグルグル考えながら、なんとか1周した。次は1頭ずつ台の上に乗せて触審。ウッキーは3番だから、ちょっと時間が空く。他の人はこの時ブラシでカラーを逆毛立てたり、スプレーで撫で付けたりする。でもウッキーにはブラシが…ない。ボーっと突っ立ったままリングを見ると、ブラシが寂しく落ちていた…。
その後、台の上の審査も走りも、頭真っ白のまま。再周した後、犬をステイさせなければならないのに、危うくそれも忘れ、審査員が来た時、慌ててステイをかけた。なので、ヒナちゃんちょっと斜めのステイになってしまった。
結果3頭出て3席。今の力では当たり前ですね~。でも自分なりに頑張りました。今出来る全てでヒナちゃんを見せたつもり。ありがとう、ヒナちゃん。やりにくかったでしょ?でもとっても良く走ってくれたよ。
そして神奈川南シェルティークラブの方々。本当にお世話なり、尚且つご心配をおかけしました。メルママさんが言った通り、実際ショーに出ると練習の100倍勉強になりました。勇気をふりしぼって出て良かった!皆さんが言うように「ショーを楽しむ」域にはまだまだま~だ達するまでいかないけど、今日はとっても楽しかったです♪後で考えたら…(爆)。
最後に…ウッキーが落としたブラシを拾ってくださったびっけさん。緊張でフラフラのウッキーの腕にゼッケンをつけてくださったり、ご迷惑をおかけしました。ブラシは拾える時は自分で拾い、無理そうな時はスチュアードさんにお願いする。教えてくださってありがとう。
次はアニーで頑張るぞ~!!(失敗にめげないタイプ)
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